NP-FZ100用サードパーティ製バッテリーチャージャー
SONYのαシリーズて使われているNP-FZ100バッテリーを充電できるSONY純正チャージャーは、しばらくの間バッテリーを1つだけ充電できるBC-QZ1だけでした。メーカー希望小売価格は15,400円(税込)で、少し前は12,870円だったように思いますが値上がりしたようです。バッテリー1つだけの充電でこの価格はちょっと高いなと思い敬遠していたのですが、2024年11月にBC-ZD1というSONY製2連チャージャーが発売されました。メーカー希望小売価格は18,150円税込と、バッテリーを2個同時に充電するためにBC-QZ1を2台購入することを考えると、だいぶ割安感があります。
私は、このSONY製2連チャージャーが発売される前に、サードパーティ製の2連チャージャーを既に購入していたので、BC-ZD1は見送りかなと考えています。今回は、私が使っているサードパーティ製の充電器を紹介して、後半ではSONYから新たに発売された2連チャージャーと仕様を比較します。
INDEX
サードパーティ製充電器
NP-FZ100用のSONY製充電器のラインナップが少なかったためか、Amazonなどで検索するとサードパーティ製の充電器が複数見つかります。リチュウムイオンバッテリーは、バッテリー本体の品質や充電状態によってはバッテリーの発熱や膨張といった症状が現れ、悪くすると発火などの事故もあるようです。そのため、充電仕様がバッテリーに最適化されているかが怪しいサードパーティ製品には若干の不安があります。
しかし、今回発売されるSONY製の2連チャージャーが18,000円なのに対して、サードパーティ製品はAmazonで3,000円程度とかなり安価です。前記のような安全性の問題がなければ、サードパーティ製の充電器で費用を安く抑えられるのは魅力的です。そして、今回ご紹介する充電器については、安全性の問題は感じられません。
やっぱり2連充電器が便利
私はFX30を使っているのですが、このカメラを使ったビデオの撮影ではNP-FZ100を予備として3、4個持参することもあり、これを一つづつ充電していては充電作業に随分と時間がかかってしまいます。その点、2つのバッテリーを同時に充電できる2連チャージャーはとても便利です。
私が使っているのはENEGONというブランドの2連充電器で、AmazonでNP-FZ100用充電器を検索するとK&FやNEEWER、SIXOCTAVEなどブランド名の異なるものの同一に見える製品が幾つか表示されるなかの一つです。全く同じに見えるものが複数のメーカーから販売されているという若干の怪しさはあるものの、安価であることから試しに購入してみたら案外便利でした。ほぼ同様の仕様で4連充電の製品もあるようです。
この充電器には急速充電機能はないようですが、5個のインジケータで充電の進行状況を確認できることもあり、多少充電時間がかかっても不便を感じていません。充電速度は、カメラ本体でバッテリーを充電するよりは少々早いようです。
USB充電の利便性
このサードパーティ製の充電器は、AC電源(コンセント)からの給電ではなくUSB給電で、端子はUSB-CとMicro USBが搭載されています。
最近はUSB端子で充電を行う機器が増えていて、複数のUSB出力を持ったUSB充電器を用意しておけば、一つのコンセントで複数の機器を充電できます。私は機材充電用にAnker製の6出力USB充電器を用意しています。普段スマホなどの充電用にも同様の充電器を使っているので、撮影の前日はこの2つの充電器からのUSB出力で、ほとんど全ての機材の充電を一度で終えることができます。USB TYPE-A出力の充電器なので急速充電には対応していませんが、とりあえずケーブルを挿しておけば充電が完了するので気分的にとても楽です。
撮影が複数日連続するようなケースが増えれば、USB-Cの急速充電に対応した機器に置き換えていく必要があるかもしれません。特に深夜に帰宅して翌日の出発も早朝からといった場合には、急速充電に対応した機器でなければ充電が間に合いません。しかし、それほど過密なスケジュールでなければ、急速充電はバッテリーへの負担があるのではと思われるため、USB TYPE-Aでゆっくりと充電する方が安心なように感じます。
また、USB端子で充電可能ということは、この充電器とモバイルバッテリーを用意しておけばロケ先で充電をすることも可能です。8時間を超えるロケではNP-FZ100バッテリー5本では少し足りないのですが、使用済みバッテリーをモバイルバッテリーで充電しながら撮影を進めることでバッテリー本数の不足を補うことも可能です。
SONY製の充電器と比べて
SONY製の2連充電器と、ここで紹介しているサードパーティ製の2連充電器を比較してみると、
SONY製の利点
- 急速充電が可能(PD対応)
- メーカー品でバッテリーへのダメージが少ないと予想される
SONY製の欠点
- サードパーティ製品に比べると高価。
- 急速充電はバッテリーへの負担が心配される。
サードパーティ製品の利点
- メーカー品に比べると安価。
- 急速充電機能が無い分、バッテリーへの負担は少ない。
- SONY製の2連充電器の充電インジケータは3段なのに対して、ENEGONブランドのインジケータは4段と細かい。ただし、SONY製は充電中・完了を示すLEDランプもあり、合計すると4段表示とも言える。
サードバーティー製品の欠点
- 充電制御の点でバッテリーへのダメージが心配される。
- 急速充電非対応(PD非対応)。
といったところでしょうか。急速充電が確実にバッテリーにダメージを与えるかについては、ネットで調べてみると意見は様々です。しかし、過度にバッテリーに負担をかけるという点では、通常速度での充電よりもバッテリーにダメージはあると考えた方が良いと思います。また、リチュウムバッテリーにダメージを与える動作として、私の経験的には
- 急速放電
- 過放電
- 過充電
が挙げられます。サードパーティ製の充電器で特に気になるのは、トリクル充電といわれる100%充電後の動作です。この時に過度に充電動作を継続してしまうと過充電となる可能性があり、バッテリーにダメージを与える心配があります。しかし、今回ご紹介している充電器でそういった問題は感じていません。
まとめ
今回ご紹介したサードパーティ製充電器については、著しくバッテリーを痛めるということは無いようです。もっとも、数百回の充放電でメーカー品の充電器を使用した場合と差があるかはわかりません。それでも、仮にサードパーティ製の充電器が多少バッテリー寿命を縮めていたとしても、充電器本体が安価分をバッテリーの買い換え費用に回せばトントンなようにも思います。
これから新たに購入するのであれば、SONY製の2連充電器はメーカー純正という点での安心感があり魅力的です。しかし、私の場合は既にサードパーティ製品を2つ所有していることもあり、不具合が出た場合にメーカー品に買い換えれば十分かなという程度に、現在使用している充電器に満足しています。
なお、ここでご紹介した「ENEGON NP-FZ100 LEDデュアル充電器」のAmazonリンクはこちらです。